コラム
アダルトチルドレンについて
こちらのカウンセリングルームにいらっしゃる皆さまのご相談内容の一つが、「自分はアダルトチルドレンなのではないか」というものです。
アダルトチルドレンとは、医療機関などで使われる診断名ではないために、未だに様々な誤解があるようです。
その現れている特徴はクライエント様により様々です。病院やクリニックなど、医療機関などではアダルトチルドレンという表現は存在せず、別の「うつ」「不安」「パーソナリテイ障害」「PTSD(複雑性PTSD含む)」「身体化」等の診断名が付けられ、時に自閉傾向なども絡み、複合的な困難といえると思います。
アダルトチルドレンの定義自体は、以下の通りです。
・ Adult Children of Dysfunctional Family:子どもの成育に悪影響を与える親や家庭
(機能不全家族)のもとで育ち、成長してもなお精神的影響を受けつづける人々
・様々な心理的困難の原因が、機能不全家族に帰属できるとクライアント自身が
考える場合
米国では、アダルトチルドレン=アルコール依存というイメージの本が多いですが、日本では違った背景があるようです。虐待(ネグレクト含む)などもありますし、過干渉などが日本には特徴的です。
少子化⇒母子密着度の高さ
長期高齢化⇒親が長生き、終わりがない
晩婚化⇒娘・息子でいることをなかなかやめられない
結婚環境の変化結婚しても、実家との関係性が強い・切れ目がない
などが、日本固有の社会的要因としては大きいと思います。
人は、生まれたときから誰のものにもならない「こころの自由」を持っています。
親は、家庭で子供を育てるにあたり、未熟な子供を尊重しながら手を添えて、一人の人間として育てていかねばなりません。無論難しいことではありますが、親と子供は別のものであり、安全は守りつつも、一人の人間としての意思を尊重してあげる事が人として生きていく最大の贈り物になるからです。
ところが、親が子どもを一個の人間としてではなく自分の所有物や道具のように扱うケースがあります。
あり得ない程の完璧さを求めたり、自分の言う通りに生きさせようとする。「あなたのためだから」「こうしていれば間違いない」
親が、子供にそそぐエネルギーがあまりに過剰、または足りない。
どちらにしても、時間の問題でなく、子供と真に人間として向き合っていないことが、
本当の意味での子供の将来を考えられない状態であることが、
子供にとって本当に悲劇的な状態、つまり社会にでるまでに社会に適応するための「自分のものさし(判断軸)」を獲得できないまま、裸のまま社会にさらされることを招くのではないかと思います.
こちらのカウンセリングルームでのとりくみは、クライエント様の状態やパーソナリティにより様々です。
初めは、お話しになりたいことを自由に数お話し頂きます。時に、状態を把握し見立てをより良くするための心理検査を提案し、実施頂きます。見立てをご報告し、今度の進め方を話し合い、合意します。
検査の結果によりますが、ACのかたは周りに振り回されてしまう傾向が高く無力感があり、結果怒りが高いこと、自分の気持ちを表現することが難しいので、通常のカウンセリングや芸術療法、リラグゼーション法を合わせて行います。客観性を高め、自分の様々な気持ちを表現してもよいと思えることが重要です。
きっと今迄長く1人で悩んでこられたのだと思います。もうこれ以上一人で悩まないでください。
一緒に考えましょう。
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