コラム
友達が「うつ病」になった時の接し方(その2)
身近な親しい人がうつ病になったら。(その1)からの続きです。
【身近な人への対応】
1.励まさない
とても大切なことで、(その1)にも書いたように、「頑張れ」「気にするな」などはNGワードです。
2.正直に、「あなたを心から心配している。大切なあなたのために、なにかできることはないか。」という思いを直接伝える
できればSNSでなく、対面・電話・手紙などのアナログな方法がいいです。ですが、あまり圧迫的に繰り返しというよりは、そっと伝えるという姿勢が大切です。何も言わず、一緒にいる、昔話をする、単純作業のようなことをするというのも大切です。
3.原因を問い詰めない。相手の苦しみを受け入れる
最も苦しいのは、本人なのです。原因を問い詰めても、あまり意味がありません。事柄でなく、心に寄り添いましょう。「大変だったんだね」「よく頑張ったね」「気づかなくてごめんね」「あなたが、大好きだよ」など。
4.自殺しないことを約束してもらう
最悪自殺したくなったら、必ず連絡をくれるよう約束してください。
5.重大な決定をしないよう見守る
退職など、絶対にしないで、最初は有給、診断後は正式に休職なりの手続きをしてください。そのことを事由に会社側は休職期間内での解雇はできません。
6.前向きな言葉かけをする
「一緒に治そう」「ゆっくりでいいんだよ」「何も悪いことしてないんだから、堂々としてなよ」「大好きだよ」など。うつ病は、治療すれば多くは通常の生活は可能です。
7.できるだけ、リズムのある生活に配慮する
うつ病の症状には日内変動があります。朝重く、夕方に軽くなるというものです。症状にもよりますが、朝日光を浴び、決まった時間に食事をとり、軽い運動をし、眠れるように配慮します。
8.とにかく早期に専門医療機関に相談・受診する
うつ病は、「病気」であり、精神的弱さや、怠けではありませんので、治療しないと治るのは難しいです。時間経過にともない寛解するものもありますが、放置して最悪の結果を招く場合もあります。セロトニン投薬やカウンセリングなどの心理治療を含み、治療のための第一歩が診断を正式に受けることです。「深刻な状態でなくとも、精神科受診してもいいのよ」、「健康診断の一環で、一緒に受診しよう」など、ソフトな感じでお誘いしてみてください。
どうしても、ご家族や親しい方は心配すればこそ慌ててしまうと思います。ほとんどの方にとって初めての経験であり、慌てて当たり前です。
こんな時こそ、最寄りの精神科や「こころの耳」(厚生省の相談サイト)などの専門機関を活用して、家族や内輪で「抱え込まない」ことが大切です。
一般の病気のように、治療すれば通常の生活が送れるのだと、考えることが大切です。
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