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友達が「新型うつ」になった時の接し方

前回2回にわたり、「うつ病の方についての接し方」を記載しました。
今回は、近年急増している「新型うつ」についてです。
従来のうつを「従来型うつ」というのに対して、「新型うつ」または「非定型うつ」といいます。昨今は、精神科受診の3~4割を占めるといい、職場等で大きな課題になってきています。特徴は下記です。
1、比較的若年が多い
従来型うつが30~40代以降の働き盛り以上の年齢であるのに対し、「新型うつ」は20代~30代くらいの年齢層で発症しています。
2、症状の発生条件が限定的である
従来型うつは、「どんな刺激でも否定的にとらえてしまう」という本当に悲劇的な状況ですが、新型うつは仕事にはいけないけれど、遊びには行けたりするという特徴があります。ですので、世間的風当りは極めて厳しく「怠け病」と言われたりします。
3、「他責傾向」が強い
従来型うつが、すべて自分の責任だと自分を責めてしまうのに対し、新型うつは「自分でなく会社が悪い」「親が悪い」など、周りに責任所在を帰属させる傾向が極めて高いです。これもまた社会的承認を受けづらい理由です。
4、抗うつ剤が効きづらい
従来型うつに有効な、セロトニン系の薬物が効きづらいのが特徴です。まれに、双極性障害の薬物が有効なこともありますが、限定的です。

上記のように、新型うつは「若者の怠け病」と言われがちですが、実際に本人が苦しんでいて、放置しておくと明らかに悪化してしまうことは確かです。社会的生活に支障がでて、ひきこもりになってしまうこともあります。

新型うつについては、急増していますが、いまだ確立された医学的治療方法はなく、薬物はあまり有効ではありません。よってカウンセリングを中心とした心理療法を通じて、自己洞察、自我の強化や生活習慣の立て直しを行っていくことになります。

周囲の対応としては、

病気であり、本人だけでは治らないことを理解する。
・本人の気持ちを受け入れる。
・生活習慣や食事を規則正しくするよう心掛ける。
・自分がどうなりたいか、自発的に考えるようゆっくり仕向ける。
小さなことから成功体験をつませる。

ということが中心となります。他責傾向が強いので、まずは信頼関係を構築することが大切です。

思い当たることがあれば、是非お気軽にご相談ください。